1. 動作環境の改善
(A)
動作環境、開発環境:Microsoft
Visual Studio 2010 C# .Net 4.0 で開発
(B)
データベース:リリース時はMicrosoft
SQL Server 順次Oracle、PostgreSQLにも対応予定。
(C)
SQL
Server対応バージョン:SQLServer 2005、2008、2008R2
(D)
Oracle対応バージョン:10g、11g
(E)
【重要】レコード単位排他制御(Ver3.2は、設定により可能)
(F)
【重要】INIファイルの排除
①
全てシステム制御テーブル(XCONT)に記録。
②
XCONTはSECTION、ENTRYフィールド追加。
2. 処理の流れ、ロジックの改善
(A)
【重要】伝票発行関連
① Ver4.0:所要量計算→計画明細作成(旧注残データ)→伝票発行→印刷後更新
Ver3.2:所要量計算→伝票発行→計画確定
a.
Ver4.0では、「確定」「固定」という言葉は使わない。
b.
計画明細作成後は
小在庫、 大在庫を超えようとする時だけ、変更する選択肢が生まれる。
c.
所要量計算から計画明細作成まで計画担当者が行う前提。
②
【効果】
a.
Ver3.2の時の「固定後の動作と確定後の動作の違いの矛盾」解決。
b.
特別仕様(使用)部品を所要量計算に反映しやすくなった。
c.
生産場所別の調整が長期間行える。
d.
伝票発行期間を超える伝票を発行しやすくなった。
(B)
【重要】工程管理機能の改善
① 工順マスターは、工順コードをキーにして動作する。
②
後工程番号は廃止。
③ 【重要】初工程で子アイテムの在庫引落可能。
④ 計画明細作成後の変更操作の改善:
a.
工順コードの変更、追加、抹消をすると詳細工程データに反映する。
b.
詳細工程データを自由に変更、追加、抹消が可能。
⑤ 【重要】工程途中に社外(外注)を含め、単価マスターを使用することが可能。
⑥
マスターの構造変更
a.
作業マスター:何をどこで行うかと詳細工程データを作るときに必要なデータを登録する。
b.
工順マスター:作業の組み合わせを登録。
c.
作業時間マスター、単価マスター:アイテムコード+作業コード+生産場所(発注先)がキー。
詳細工程データは作業コードもキーにして取得。
d.
Ver3.2のマスターは、データをVer4.0用に変換するとき、自動変換。
3. 新機能の追加
(A) 【重要】「部門別ガントチャート」新設
① [表示データ集計]ボタンで集計。「負荷」行に山積み結果がグラフ表示。
a.
青の細線が、負荷率100%。
b.
設定した「
大負荷率」を超えると赤表示。
c.
集計対象は、「生産計画テーブルにあり、製造担当マスターの「能力」がゼロでないもの」。
② [明細行表示]ボタンで、明細データ表示。
a.
「負荷」行のダブルクリックで、その行だけ明細表示可能。
b.
ドラッグ&ドロップで日程変更→負荷グラフ連動。
③
ライン移動可能。
a.
「生産場所別」は、そのアイテムが作業時間マスターに登録されている生産場所へ移動可。
b.
「製造担当別」は、生産計画表に登録されている製造担当へ移動可。
④ [全工程連動][前後逆展工程連動]ボタンで動作方法選択。
⑤ 実績入力された計画は、その割合に応じ白く表示される。
⑥
明細計画セルの右クリック。 a. 前後の工程を線で結ぶ。
b. ポップアップメニューで、「計画の分割」「数量変更」「計画の複写」が可能。
⑦ 「対象製造担当」で、指定可能(複数指定はカンマ区切りで記入)。
⑧ [反映]ボタンでデータベースへ反映。
反映前は、生産計画表での入力はガード。
z
「製造担当別」は、明細作成前のデータも表示。しかし、変更はデータベース反映しても所要量計算すると戻る。
z
計画明細作成期間はある程度長い方が使いやすい。
(B)
【重要】所要量計算に「簡易計算」モード新設
①
現在の生計行から子アイテムの引計行を計算し在庫行を計算。
②
小在庫を割り込むとピンク色表示。
③
ピンク表示だけを見つけて、生計行を修正→再計算。
(C)
【重要】権限管理機能
①
ユーザーをグループ別に登録可能
a.
グループ別に各種設定を登録可能。
個人設定→グループ設定→全共通設定の順に適用される。
b.
個人別に設定可能なものを別フォームに分離。
c.
基本は共通の設定画面で行い、どうしても個人が勝手に設定したい内容だけ「各所個人設定」の画面を使用する運用をお勧め。
②
「役割(ロール)」の概念新設
a.
ロールごとに主要機能の権限を設定可能。
b.
各ユーザーは複数のロールを持てる。
c.
ロールは新規追加可能。
③
操作担当者と設定権限者の分離
④
その他機能のツリーをドラッグアンドドロップで移動すると、メインメニューのボタン位置を変更すること可能。例えば、検査実績を資材部の人が入力するなら、「検査実績入力」を「資材業務」の下にドラッグで移動します。
(D)
「生産指示・引落明細一覧」新設
①
生産指示、引落明細、それぞれの実績を全てfull outer join で結合して表示。
② 計画外の実績データも表示可能。
(E)
複数工場オプション開発予定
① アイテムコードは、1つのデータベースの中では1つだけの登録。
② 工場間をまたがった共通部品可能。
③ 自分の工場のデータだけが見える権限。他の工場も見える権限を設ける。
④ その他、複数のデータベースを纏めて表示することも予定。
4. 分かり易さの改善
(A)
メインメニューを業務中心の構成に
① ツリーメニュー新設し、全体機能を把握しやすくした。
① 「引落明細」画面を「引落明細手入力」「引落実績入力」に分割。
② 資材受入れ実績、検収実績、社内生産実績を別フォームにした。
③ 計画外実績と工程実績を通常の実績入力画面に統一。
④ 分割マスターを「発注」と「計画」に分割。
⑤ 現在在庫一覧、過去の在庫一覧、停滞在庫一覧を分離。
⑥ 棚卸し処理を独立フォームにした。
⑦ 発注承認を専用フォームにした。
(B)
実績入力の実績区分の設定をボタンで出来るようにした
①
[検査前](M)、[検収](K)、[不良廃棄](B)、[不良実績引落あり](F)などのボタンで設定できるようにした。
②
複数選択ボタンを押した状態にして、複数データを一括登録。(参考)
(C)
「??区分」など選択項目は、ドロップダウンリストで入力
しかし、連続して操作する場合は、かえって邪魔になるので直接入力も設定で可。
(D)
設定と月次・年次等の更新処理を分離した
(E)
各フォームのタブページ:テーマごとに設定
(F)
計画実績一覧の表示方法を、一画面で対比できるようにした
(G)
各キャプションの改善
(H)
頭になるデータの表示(タイトルパネル)
引落明細手入力、製品構成表、工順マスター、分割発注マスター、分割計画マスター。
5. ルックスの改善
(A)
MDIフォームがデフォルトスタイル
メインメニューのポップアップメニューでSDIフォームと切替え可能。
(B)
カラリングの統一
① 全体の配色をブルーグレーのモノトーンに統一した。
② Windowsの標準色を踏襲し、一体感を出すようにした。
③ 生産計画表のポップアップメニュー[設定]-[処理条件]で従来のカラリングも可能。
(C)
タイトルバーのボタンをシンプル化(初見時の印象改善)
(D)
グリッドの長い文字列のタイトルを縦表示可能(設定可)
6. 操作性の改善
(A) 各フォームの操作
① 【重要】一括変換が「ロジック有り」で変換および削除が出来るようにした。
例えば「計画明細手入力」での一括変換も、生産計画表、引落明細、詳細工程データに反映。1件ずつの手入力と同じ処理を行う。
② 【重要】一括処理の時、選択されたデータを対象にするようにした。
従来は表示されている全てのデータが対象。
これにより、きめ細かに選択して一括処理が可能。
a.
一括変換(変換、削除)
b.
一括複写、一括抹消
c.
実績入力の一括登録
d.
クローズ処理 e. 複数領域管理など。
③ [複数選択]ボタンが押されている場合の操作
a.
SHIFTキー+↓↑、SHIFT+マウスクリック、CTRLキー+マウスクリック。
b.
マウスドラッグ。
c.
グリッド左上のセルクリック、Ctrl+Aで全データを選択。
④ 【重要】各マスターの一括処理バー新設
a.
追加:キー項目が「未入力」のデータを指定した件数作成。
b.
複写:選択したデータから、キー項目を「未入力」変更して複写。
c.
抹消:選択したデータを抹消。
d.
未入力:キー項目が「未入力」のデータだけを表示。
⑤ 主要入力項目のエリアには検索フォームを開くボタン・・・を設けた。
動作方法は、次の3つから選択可
a.
[適用]ボタンクリックで、元の入力エリアに値をセットして検索フォームを閉じる方法。
b.
グリッドでデータを選択したとき、値をセットしフォームを閉じる方法。
c.
グリッドでデータを選択したとき、フォームを閉じないで値をセットする方法。複数のデータを連続して登録するとき便利。
⑥ 【重要】検索機能の改善
a.
名称や分類コード等でも検索可能にした。
b.
グリッドタイトル部のプルダウンリストで検索可能。
(タイトルクリックでクリックしたカラムでソート、逆順ソート:参考) c. 検索バーでの検索のとき、1文字ずつSQL文を発する「クイック検索」可能。しかしデータが多くなると動きが悪くなるので、[検索]ボタンで検索することも可。
d. 絞込パネルでの検索。(従来通り)
⑦ 構成メンバーだけを表示するときの改善
a.
大きな構成の時の限界を無くした。
b.
構成だけを表示するときも入力可能。
⑧ 各フォームで製品構成をツリー表示するパネルを独立したフォームに
a.
自由に表示可能。
b.
このフォームの中だけで、正展開、逆展開、対象アイテムの指定が可能。
⑨ 完成品、中間工程、購入品、外注品、支給を選択するバー(ボタン)新設
a.
完成品:親子レベルがゼロのデータを表示。
b.
中間工程:親子レベルがゼロでも255でもなく、伝票デザインが「作業伝票」のデータを表示。
c.
購入品:発注先の伝票デザインが「注文伝票」。 d. 外注品:発注先の伝票デザインが「外注伝票」。
e. 支給:複数ロケーション-区分が「支給」。
⑩ 明細部分のフロート可
(B) 【重要】頭があるデータの操作製品構成表、工順マスター、分割計画マスター、分割発注マスターが対象(引落明細手入力)製品構成を例に「操作する親コード」「複写もと親コード」として説明。
①
「操作する親コード」を指定して[追加]ボタンクリックで、子アイテムが「未入力」のデータを指定した件数作成。
② 「操作する親コード」「複写もと親コード」両方指定して[複写]ボタンクリックで、データを複写。
③
「操作する親コード」を指定して・・・ボタンで検索フォームを開き、複数の子アイテムを選択し[適用]ボタンで、一度に複数件のデータを作成可能。
7. 画面のカスタマイズ方法の改善
(A)
メインメニューのカスタマイズ
① メインメニューのポップアップメニューで「マイメニューの設定」-「設定開始」。
②
ツリーメニューから目的のボタンを選択し(ノードアイコンが黄色の選択マーク)、右クリック「“マイメニュー”にボタン追加」。
③ ポップアップメニューで「ボタンを整列して設定終了」。
a.
マイメニューのボタンの色がブルーに変わる。
b.
ボタン操作(通常ボタン含め)が可能。
(B)
【重要】「テーブル項目管理」で集中設定
① [追加]ボタンで表示項目追加。
a.
データベースツール(マネージメントスタジオ)で追加したフィールドを表示。
b.
架空のフィールドを追加。
c.
実在するフィールドにSQL文を設定する。
②
SQL(Select)文の登録。
a.
架空のフィールドにSelect文で値を取得し表示する。 b. 基になるテーブルのキーになる値を[ ]で括って記述。
c.
例:select NAME from XHEAD where
CODE=[KCODE] d. 複雑なSelect文も可能。
e.
他のデータ領域のテーブルを扱う場合は、データベース名.スキーマー名.テーブル名で記述する。
f.
TPiCS本来(下記③項)のSQL文との衝突の可能性少ない。
g.
実在する追加フィールドにSelect文を設定すると、値を入力すればその値、しなければSelect 文の値を表示。
h.
この機能により「ユーザー定義フィールド」「持ち回り機能」はドロップ。
③ 画面表示のベースになるSQL文をカスタマイズ可能。
a.
他のデータ領域の値もjoinして表示可能。
b.
個別のSelect文の設定(上記②項)より表示スピードは高速(理論上)。
c.
TPiCS本来のSQL文との衝突する可能性がある。
d.
Order
by句も設定可能。
④ ユーザー備考の設定。
a.
自由に箇条書きが可能。
b.
表示エリアのサイズ(入力エリア行数)を指定可能。
⑤ 新規データ追加時のデフォルト値を設定可能。
⑥
表示色の設定可能。
a.
目的の項目にカーソルを当て、[カラーダイアログ]ボタンで指定パネルを表示、色を選択する。
b.
着色方法を指定可能。
背景色、文字色、グリッドはタイトル部とデータ部等について設定可。
⑦
その他
8. 【重要】印刷関係の改善
(A)
TPiCS-XからXLSファイルを書出し、用意されたExcelのテンプレートから印刷
(B)
TPiCS-Xから、OPROのテンプレートを呼出しOPROから印刷
URL経由の呼出しから、WindowsAPIによる呼出しに変更。
(C)
その他の帳票印刷ツールにも対応予定(SVF等)
9. 【重要】処理スピードの改善(12,000件のデータ、SSD使用)
(A)
所要量計算スピード:約3倍(Ver3.2:94秒 Ver4.0:32秒)
(B)
計画明細作成:未計測
(C)
メモリへのデータ読込み:約5倍(Ver3.2:36秒 Ver4.0:7秒)
(D)
テキストファイル読込み:1.5倍~3倍(Ver3.2:92秒 Ver4.0:26秒)
(E)
実績データトランザクション自動取込み:未計測
10. その他の改善
(A)
【重要】メモリ管理の改善
① メモリへ読込んだ後のデータベースの変更は、キー項目の変更や削除も含め自動的に反映。
② 所要量計算は「メモリを使って計算する」だけ。「使わない」設定はドロップ。
③ 計画明細作成は所要量計算直後に行うので、読込んだメモリをそのまま利用。
(B)
【重要】Logのテーブル化
① 時系列分析が容易になる。
② 処理番号で管理出来る。
(C)
設定画面の表示、操作方法の改善
① ツリー表示のメニューで設定内容概略を一覧表示。
②
説明文の充実。
(D)
定形一括処理で、処理の順番を設定可能
(E)
テキストファイル読込みで、エラーがあるとグリッドに読込んだテキストファイルを表示し、そのグリッド上で訂正し、グリッドから読込むこと可能
(F)
テキストファイルの書出しで、XMLファイルに書出し可能
(G)
テキストファイルの読込み、書出しフォルダーを共通にすること可能(設定)
(H)
着手信号機の○×を実フィールド化(予定)
(I)
各フォームの[連係]ボタンは、アイテムコード以外にも連係できるものは何でも連係する。例えば、工程明細データをクリックすると工順マスターが開いていればその工順のデータが表示される。
(J)
複数言語対応
① 専用EXEファイルでなく、設定で切り替え可能(予定)
② 伝票デザインを、HATU1、WORK2、SHIKYU1などに変更。
Ver3.2のデータは、データをVer4.0に変換するとき、自動変換。
(K)
稼動カレンダーで、年間カレンダーをワンクリックで作成可能
11. TPiCS-Xフレームワークの改善
(A)
画面表示の為の基本SQL文で「join」を使えるようにした。
(B)
画面入力時の処理ロジックと、トランザクション自動取込み(テキストファイル読込み)で使用するロジックを同じものにした。
(C)
エラー箇所をトレース表示可能
12. ドロップ予定の機能
(A)
各フォームにあった更新処理(例えば、生産計画表の月ずらし、棚卸し)をドロップ。
(B)
簡易手配機能、スモールビジネスパックをドロップ。
(C)
各フォームの中のテキストファイル読込み、書出し機能をドロップ。
(D)
MicrosoftProjectとの連係機能をドロップ。
(E)
コールバックDLL。代わりにストアードプロシジャーを実装する予定。
(F)
アイテムマスターの「単価取得方法」の“1”(生産計画表の製造担当の単価)を廃止。
コンバータは“2”(デフォルト)に自動変換。
(G)
1日の 大シフト数を12シフトに変更。(従来は24シフト)
(H)
ナビゲータ機能
(I)
所要量計算の機能
①
計算グループ機能
② 前回所要量計算した後の変更データだけを対象にする機能
③ 指定した部品に影響を与える計画だけ計算する機能
(J)
「トランザクション自動取込み機能を利用した実績入力」レコード単位排他制御になった為。
(K)
その他
13.
その他
(A)
複数のデータ領域を使い分けるためには、コマンドライン引数で指定。
Cfg=「Configファイルのフルパス」で指定。
あるいは、作業フォルダーを変更する。
(B)
テーブル内のフィールド名を変更した(後日
一覧表作成)